手足口病とヘルパンギーナを併発したときの症状と対処法


手足口病とヘルパンギーナは、どちらも夏場に流行しやすいウイルス性の感染症です。特に子どもがかかりやすい病気ですが、大人が感染することもあります。これらの病気を同時に併発すると、症状が重くなることがあるため、適切な対処が必要です。この記事では、手足口病とヘルパンギーナの違いや併発時の症状、対処法について詳しく解説します。


手足口病とヘルパンギーナの違い

病気の種類 主な原因ウイルス 症状の特徴
手足口病 コクサッキーウイルス、エンテロウイルス 手や足、口の中に水疱(すいほう)ができる。発熱は軽度(37〜38℃程度)。
ヘルパンギーナ コクサッキーウイルスA群 突然の高熱(39℃以上)と強い喉の痛み。口の奥に水疱や潰瘍(かいよう)ができる。

どちらもウイルス感染による病気であり、飛沫感染や接触感染で広がります。


手足口病とヘルパンギーナを併発するとどうなる?

通常、どちらか一方に感染することが多いですが、同じコクサッキーウイルスが原因となるため、両方を同時に発症することがあります。
併発すると、以下のような症状が重くなる傾向があります。

併発時の症状

高熱が続く(39℃以上)
強い喉の痛み(飲み込みづらい)
口の中や喉に多数の水疱ができる
手足やお尻にも水疱が発生
全身のだるさ、食欲不振

特に、高熱と喉の痛みが強く出るため、子どもは機嫌が悪くなり、大人も体力を消耗しやすいです。


手足口病とヘルパンギーナを併発したときの対処法

1. 水分補給を徹底する

高熱や喉の痛みで水分を取らなくなると、脱水症状を引き起こすことがあります。
ぬるめの水や麦茶(刺激が少なく飲みやすい)
経口補水液(OS-1など)(水分と電解質を補給)
ゼリー飲料(食欲がないときの栄養補給)

柑橘系のジュースや炭酸飲料は、口の潰瘍を刺激するため避けましょう。

2. 喉に優しい食事をとる

おかゆ、そうめん(消化しやすい)
ヨーグルト、プリン、豆腐(冷たくて喉に優しい)
バナナやすりおろしリンゴ(栄養補給になる)

カレーや揚げ物、辛い食べ物は避けましょう。

3. 発熱時の対応

室温を涼しくして、こまめに水分補給
熱が高い場合は、冷えピタや濡れタオルで体を冷やす
解熱剤(アセトアミノフェンなど)は医師の指示に従って使用

高熱が3日以上続く場合は、医療機関を受診しましょう。

4. 口内の痛みを和らげる

塩水うがい(大人のみ)
はちみつ水(1歳以上の子どもにおすすめ)
アイスや冷たいゼリーで喉を冷やす

市販のうがい薬は刺激が強いため、使用する場合は医師に相談しましょう。

5. 二次感染を防ぐための対策

手洗い・うがいを徹底する
タオルや食器を家族と共有しない
おむつや排泄物の処理は慎重に


病院へ行くべきタイミング

以下の症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

🚨 高熱が3日以上続く
🚨 水分をほとんど取れず、脱水症状がある(口が乾く、尿の回数が減る)
🚨 意識がもうろうとする、ぐったりしている
🚨 手足の痙攣(けいれん)や呼吸の異常

手足口病やヘルパンギーナは、通常1週間程度で回復しますが、症状が長引く場合や悪化する場合は、合併症の可能性もあるため注意が必要です。


まとめ

🔹 手足口病とヘルパンギーナは、同じコクサッキーウイルスが原因で併発することがある。
🔹 併発すると、高熱や喉の痛みがひどくなり、水分補給や食事が難しくなる。
🔹 こまめな水分補給、刺激の少ない食事、適切な発熱対策が大切。
🔹 高熱が続く、脱水症状が出る場合はすぐに病院を受診する。

手足口病とヘルパンギーナを併発すると、辛い症状が長引くこともあります。無理せず安静に過ごし、症状が悪化しないように適切なケアを行いましょう。

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